こんにちは、西桂町男女共同参画推進委員の渡辺佳菜です。
私がここ数年学んできた「ジェンダー平等」というテーマについて、少しでも多くの方に興味を持っていただけたらと思い、この度西桂町男女共同参画推進委員会通信に記事を執筆しました。
まだまだ「男らしさ」や「女らしさ」という固定観念が社会の中で深く根づいていると感じる中、私自身が考えたり感じたりしてきたことをまとめたいと思います。
「イクメン」という言葉への疑問
先日、「イクメン」という言葉にふと疑問を抱きました。
男性が積極的に育児を行うことを指すのに「イクママ」という言い方は存在しない。
これは「男性が家事や育児をするのは特別なこと」という前提があって、裏を返せば「女性が家事や育児をして当然」という先入観が潜んでいるのではないか。こう気づいたのが、改めてジェンダーの問題を見つめ直すきっかけでした。
Facebookにも書きましたが、「男だからこうあるべき」「女だからこうするべき」という無意識の思い込みは、私たちの言動や人生選択に大きく影響します。実際、強く勇敢な女性もいれば、優しく献身的な男性もいる。それぞれの「らしさ」は性別だけでは決められないものなのに、社会には依然として「男らしい」「女らしい」というステレオタイプが残っています。
ユングの「アニムスとアニマ」とは
私がこのテーマを深く考えるきっかけになったのが、心理学者ユングが提唱している「アニムスとアニマ」という概念です。
人間はみな外側では性別に応じた仮面(ペルソナ)をかぶって社会に適応しながら、内面では反対の性の要素(男性の中の女性性、女性の中の男性性)を持っている――という考え方ですね。
性別にとらわれず、自分の内面にある多面的な要素を認めてバランスをとることができれば、もっと自由に生きることができるのではないか。
私自身もそう感じています。たとえば「女性だからこそ発揮できる強さ」もあれば、「男性だからこそ自然に生まれるやさしさ」もある。そこに性差を越えた多様性と豊かさがあるはずです。
西桂町男女共同参画推進委員会通信・原文

ちょうど先日、西桂町男女共同参画推進委員を拝命して、私が書いた記事を町の広報に掲載していただきました。
ここでは、その記事を原文のままご紹介します。
日本のジェンダー格差に関するデータや、私自身の想いをまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。
男女共同参画推進委員会通信
今年度から新たに西桂町男女共同参画推進委員となりました渡辺佳菜です。
令和6年12月14日(土)にぴゅあフェスティバル2024に参加しました。
伊藤詩織さん「わたし」であるために「男らしさ」について考える 男女共同参画落語 創作千金亭金さんへ 今さら聞けない 男女共同参画2講演が開催され 女性らしさ、男性らしさとは何か?を深く考えさせられました。
日本ではまだ男女への偏った思い込みの影響が大きく 世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数では 男女格差は146ヶ国中118位という結果です。
2024年度結果 例えば「一番典型的」なので 男は仕事、女は家庭 このようなステレオタイプが発想された時 自分の無意識に男らしさ、女らしさの押しつけにつながるのではないかと考えられています。
心理学者ユングは「男性も女性も社会に『承認されるために』男らしい(アニムス)、女らしい(アニマ)という仮面、ペルソナをつけているが、内的にはその反対のらしさによって心のバランスを保っている」という説を提唱しています。
私たちは男性的な要素と女性的な要素を誰もが両方持ち合わせています。
どちらかに偏ることなく、自身をありのまま受け入れることで「個性」が発揮され、本来の自分らしさの尊重=男女共同参画の実現に繋がるのではないかと考えています。
性別の枠を超え、共につくる未来へ
いかがでしたでしょうか。日本は世界経済フォーラムが毎年発表するジェンダーギャップ指数で未だ下位に位置しているという現実がありますが、だからこそ私たち一人ひとりが「本来の自分らしさ」や「性別にとらわれない多面的な要素」に目を向けることが大切だと思います。
「男性だからこれができない」「女性だからあれをやらなければならない」という固定観念を手放し、互いの多様性を認め合いながら、必要に応じて自分の内面にあるさまざまな力を引き出せる社会を目指していきたい。
私はこれからも、西桂町男女共同参画推進委員として、そして一人の人間として、多様性を尊重できる場づくりに貢献していきます。
皆さんも、この機会にぜひ「自分らしさ」「男らしさ・女らしさ」について一度考えてみてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。